高速バスが予定到着時間より遅れたら料金は返金?払い戻しの条件
2018/09/16
高速バスは、電車と異なり道路状況の影響をもろに受けるため、時には何時間といった単位で到着が遅れる事があります。
実際、私が先日ゴールデンウィーク中に乗ったバスは、長野から東京という3時間半ほどのルートで、5時間半以上の時間を要しました。
予定の時間より2時間以上遅れてしまったわけですが、多くの人が「ゴールデンウィークだから仕方ないよね」「まぁ予想通りかな」という感じで受け止めている中、運転手に「遅れたんだから料金を返金しろ」と詰め寄る人が…。
最後まで見届ける事はできませんでしたが、こういったケースでは返金されるような事も起こり得るのでしょうか?
今回は、道路運送法の観点だけでなくバス会社にも直接確認してみましたので参考になればと思います。
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高速バスが遅れてしまう確率とは?意外な数字が…
本題からはやや逸れますが、バスが遅れる確率についても確認してみました。
まず、高速バスが遅れる確率は1割もないそうです(高速バス会社3社で確認)。その1割というのも、ゴールデンウィークやお盆などの混雑時で、それ以外は事故などの理由がない限りは基本的に遅れないとのこと。
そして、多くは定刻通りに着きますが、到着が遅れるよりは早く着く可能性の方がずっと高いというのが3社共通の意見でした。
私の経験上でも、早く着いた事は少なくありません。特に深夜帯の高速バスほど早く着く傾向にあります。
以前、深夜12時頃に着く予定だったバスが11時頃に着いた事もありました。友人がサプライズでバスターミナルまで来ようとしていたのですが、それよりずっと早く着いてしまい、行き違いになったほどです。
バスの運転手も早く仕事を終わらせたいってことでしょうか…、まぁ深夜帯は高速道路も空いているのでスムーズに走行できるのでしょう。
ちなみに、私がいつも利用する距離は220kmほど。制限速度通りに走行しても、2時間半もあれば十分走れる距離です(制限速度でも1時間早く到着可能)。
それを3時間半として時刻表を作っているわけですから、基本的に時間の余裕が十分ある状態で高速バスは運行されているということです。
遅延では払い戻しされない
予定した時刻までに乗客を送り届ける事ができない状況では、バス会社にも責任が生じそうなものですが、遅延で運賃が返金される事はありません。
冒頭で返金を要求していた人は、バスが遅れた関係で新幹線に乗れなかった分も賠償するように請求していましたが、それも認められる事は基本的にありません。
高速バスはあくまでも旅客を目的地まで輸送する事を目的としており、時刻表はあるものの、時間はいくらかかっても目的地まで辿り着けば役目を果たした扱いになり、それに対する対価として代金もしっかり受け取れる立場になります。
高速バスという仕組みは、道路運送法に基づき運行されていますが、道路運送法を確認しても、返金に関する記述は一切ありません。
こういった事情から、バス会社判断で特殊なケースのみ返金する事はあるかもしれませんが、法律の観点などから考えても遅延で返金に応じる事はないでしょう。
実際、高速バス会社3社も共通して遅延で返金する事はないと回答しています。
バスは、事故・渋滞・天候などにより目的地への到着が大幅に遅延する場合があります。
なお、バスの遅れによる運賃の払いもどしや接続する交通機関や宿泊期間などの補償はいたしませんので、予めご了承ください。
いずれのバス会社もこのように、補償しない旨を必ず記載しています。
高速バスは道路状況の影響を受けるのは仕方のない事なので、それを理解した上で利用しなくてはならないという事です。
目的地に着けなかった場合は返金される
高速バスは目的地に乗客を輸送する事を目的としていますので、目的地に辿り着けなかった場合は、運賃の払い戻し対象となります。
台風や大雪などの異常気象等による通行止め等により、大幅な遅延、出発地への引き返し、運休などになる場合があります。
この場合、到着地への遅れ以外は運賃の払いもどしを行います。
まぁ、目的地に到着しなかったのに料金だけ請求されるのはおかしな話ですので当然の事ですが、
3社に確認したところ、目的地に到着できないというケースはほぼ無いそうです。
仮にバスが故障した場合やパンクした場合なども、同じ方向に向かうバスに乗り替えてもらい目的地に向かうそうです。
私も過去に、サービスエリアで他のバスの乗客が私が乗っていたバスに乗り込んできて、相乗りになった経験がありました。おそらく、バスに何かしらの不具合が生じたのでしょう。
余裕をもったスケジュールで予約をする事が重要
高速道路では、事故などの理由で渋滞が起こる可能性が常にあります。
電車に比べて安く利用できますが、その分、そういったリスクがある事も理解して有効利用しなくては時に痛い目にあってしまうかもしれません。
そのリスクを回避するには、ギリギリの時間で利用するのではなく、余裕をもってスケジューリングするのが重要になってくるでしょう。
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