事故

当て逃げの罪は重い。物損事故でも違反点数や罰金など罰則があります。

「物にぶつかっただけだから大丈夫だろう」

「駐車場で隣の車にぶつけてしまったけどカメラもないしバレないだろう」

人身事故が重い罪になるのは知られた話かもしれませんが、これらの物損事故は『当て逃げ』という扱いになり罰則があります。

罰則内容は、

  • 危険防止等措置義務違反 違反点数5点
  • 安全運転義務違反 違反点数2点
  • 1年以下の懲役、又は10万円以下の罰金

当て逃げには『危険防止等措置義務違反』が適用されます。安全運転義務違反に関しては状況により加算される違反です。安全運転義務違反まで加算されると合計で7点の違反点数となり、免停になります。また、過去に違反などをしている場合は危険防止等措置義務違反の地点で免停という事もあります。

但し、当人同士で示談となっている場合などは行政処分が行われない事も多く、必ずしも違反点数や罰金が科されるわけではありません。

また、刑事処分に関しても懲役が科される事はほとんどなく、罰金刑となる事が多くなっています。

しかし、物損事故だけでは、違反とはなりません。基本的に修理代金を支払えば済みます。これらの罰則は、逃げた事により罪を重くしてしまっているのです。

 

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物損事故のつもりでも人身事故として処理されているかもしれません

同じ事故でも、物損事故と人身事故では全く違った扱いになり、当然、人身事故の方が罪が重く捜査も厳しくなります。

仮に、車にぶつけて逃げたとしましょう。ぶつけた本人は軽い衝突で怪我がないと思っているかもしれません。しかし、相手が怪我をしている可能性は十分に考えられます。

被害者が人身事故として届け出をしている以上、捜査も人身事故の当て逃げとして捜査をします。状況によっては逮捕もあり得るでしょう。

1つの判断ミスで人生が大きく狂う可能性も十分に考えられます。ぶつけてしまった場合は誠意をもって対応する事が重要です。

 

検挙率の違い

当て逃げやひき逃げの検挙率はけして高くありません。

死亡事故に関しては、90%以上の確率で捕まっていますので逃げ切る事はほぼ不可能でしょう。しかし、傷害事故の場合は、重傷者でも60%を切る検挙率となっています。

物損事故での当て逃げの検挙率は公表されていませんが、傷害事故の検挙率から考えるとかなり低い数値となるでしょう。

筆者自身、2回当て逃げを経験しましたが2回とも加害者は見つかりませんでした。

要因としては、

  • 小さい事故ほど証拠が少ない
  • 限られた人員を物損に回せない

といった部分が関係しているようです。

それに警察は民事不介入の立場となっているので、物損事故に関しては「どちらが悪い」といった判断をしてくれません。

相手が見つからないと車の修理なども自分自身で行うしかなく、当て逃げをされたら、ほとんどの人が泣き寝入りをしているのが現状です。

また、保険に車両無過失事故に関する特約があると、100%相手が悪い場合に等級を下げる事無く車両保険を使えますが、加害者と連絡が取れるのが条件となる為、当て逃げには適用されません。

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