【実例】家族・別居でも等級は引き継げる?自動車保険が継承可能となる条件
2018/09/03

高校を卒業したばかりの知人と自動車保険の話しをしていると、
「毎月の自動車保険の保険料が2万円を超えているんですよ…」
と、まさかの一言が。
月々2万円という事は、年間で24万円も支払っているという事になりますが、これ実は、特別なケースではなく若い人が車両保険もつけて自動車保険に加入した場合、年間20万円を超える事も十分あり得る事です。
「若い人の自動車保険は高い!」とはよく聞きますが、この負担は確かに厳しいですね…。
しかし、自動車保険は等級の引継ぎが可能で、親など家族の等級を引継ぐ事により大幅に保険料を安くする事が可能です。
ただ、これには条件があるので確認してみましょう。
スポンサーリンク
スタートは6等級
自動車保険に加入すると契約者の条件によって『等級』が決められます。
等級は、保険料を決める要素の一つで、保険料に大きな影響を与えます。
たとえば、家族の等級引継ぎやセカンドカー割引を適用せずに契約した場合は、6等級から始まる事になります。
そして、無事故で保険を使わずに過ごせば毎年等級が上がっていき、最高で20等級まで上がります。(逆に事故で保険を使った場合は、3等級下がる)
割引率は、6等級で19%引き、
20等級で63%引きです。
この差は、かなり大きいですね。
もし、親の等級を引継いで63%引きが適用されれば、新規で契約するより、40%ほどは安く済むでしょう。
先ほどの、18歳の知人の保険料は、その後車両保険を無くすことにより、月々の支払いが1万円を少し超えるぐらいまで下がりました。
しかし、親の等級は引継いでいないため6等級で、19%引き。
もし、親の等級を引継いで、それが20等級だった場合は、月々の支払いも6,000円ほどに収まっていたことでしょう。年間で7万円以上安くなっていたはずです。
ちなみに、親など等級を引き渡した側は、再び保険に加入し直す必要がありますが、安く入り直す事が可能となるので、トータルの負担額は少なく済みます。
血縁関係より同居を重視
等級を引継ぐ事の重要性はお分かり頂けたかと思いますので、引継ぎの条件についても確認してみましょう。
『家族』であれば簡単に引継げるように思われていますが、実際には少し異なった定義があります。血の繋がった親子であっても引継ぎができないケースも少なくありません。
【等級継承の条件】
- 契約者の配偶者(内縁関係でもOK)
- 契約者の同居の親族(子供や叔父など)
- 配偶者の同居の親族
契約者・・・記名被保険者
重要なのは、『同居しているのかどうか』という事。
例えば、実の子供であっても、進学や就職で同居をしていない場合は引継ぎは一切できません。
よく有りがちなのが、進学で上京したあとに、就職して車を必要とした場合です。
進学で上京した地点で別居となっていますし、就職しても実家を離れたままでは引継ぎができないという事になります。
上京前に車を購入して等級の引継ぎをしておけば問題ないのですが、都会の学生では車を必要としませんからね…。
就職後に必要となり、等級が引継げないという事は少なくありません。
ちなみに保険料の差は、引継ぎなしの6等級に比べて、引継ぎありの20等級は6〜8万円ほど安くなるとされています。
割引率が異なるので当然の事ですが、この差は大きいと言わざるを得ませんね。
引継ぎの条件と引継ぎができない例
等級の引継ぎにあたってはいくつかの条件があります。これを満たしていない場合は、同居であっても等級継承ができませんので注意が必要です。
満期日から7日以内
引継いで保険が始まる日が、前の契約の満期日もしくは解約日から7日以内でないと等級が失効してしまいます。
仮に、親から子供に等級を引継ぐ場合、
親の保険の満期日もしくは解約日の後、子供が7日以内に保険の開始日を迎えなくてはなりません。保険に空白の期間がないようにしなくてはならないという事です。
車を譲り受けた場合
同居の家族から譲り受けた場合は別ですが、知人から車を譲り受けた場合は、保険の等級ごと引継ぐという事はできません。
バイクからの引継ぎはできない
バイクと車では事故のリスクも大きく異なるため、基本的に全く別の保険です。
そのため、バイク保険を車に引継ぐ事はできません。
セカンドカーには引継げない
2台目の車を買った場合も、等級は引き継げない仕組みとなっています。
A車からB車に買い替え⇒保険もA車からB車に引継ぎ可能
A車から同居の子供が買ったB車に⇒保険も車を変更したという扱いで引継ぎ可能
A車を所有しながらB車を購入⇒車の入替えがないという扱いになり引継ぎできない
ただし、等級が11より上であれば、セカンドカーも7等級からスタートできます。
法人からの引継ぎはできない
法人から個人への等級引継ぎはできません。法人と個人とでは事故へのリスクも異なっているので、保険の契約内容がそもそも違っているのです。
等級を引継ぐ方法
等級を引継ぐ手順と方法は、
- 保険を引継ぐ車の納車日を確認
- 車検証を用意
- 保険会社に引継ぎの旨を連絡
- 新しい車の記名被保険者は引継ぐ家族に
- 保険の名義も引継ぐ家族に変更
- 等級を引き渡した人は新しく保険に加入し直す
以上の手続きを必要とします。
少しややこしいように感じるかもしれませんが、基本的には、車の購入が決まった地点で保険会社に等級引継ぎの連絡をすれば、後は手順を説明してくれます。
言われた通りに手続きを進めていきましょう。
「保険会社は利益が減るので引継ぎを嫌がるのでは?」といった意見もあるかもしれませんが、等級継承はごく普通の作業です。
保険会社も等級を引き渡した側の新しい契約が取れるので、むしろ、喜ばしい話しでしょう。
そのため、手順はかなり丁寧に説明してくれます。
別居をする前に引継ぎをしておくのが重要
離婚で別居をする場合や、結婚で親元を離れる場合、いずれも等級の引継ぎができなくなります。
重要なのは、
- 同居をしているうちに引継ぐ
- 親族であるうちに引継ぐ
ということ。
もし、離婚をする場合は、離婚が成立する前で、尚且つまだ同居をしているうちに等級を引継がなくては継承が不成立となります。
また、子供が結婚をして性が変わる場合も引継ぎができなくなりますので、入籍する前、尚且つ同居をしているうちに引継ぎ作業を済ませておきましょう。
私自身、就職で実家を出る事になり、引継ぎを済ませてから家をでるようにしました。その手続きを済ませずにいたら保険を新規で加入する事になっていたでしょう。
当時は、まだ22歳だったので保険料もかなりのものになっていたかと思います。
保険会社を切り替える場合は、満期日に切り替えるのが楽
親から引継いだ等級を他の保険会社に引継ぐ事も可能です。
例:親からA保険会社の20等級を引き継ぎ⇒その後、B保険会社に等級を引き継いで、自分名義で契約、切り替え
この場合は、もともとの保険が満期になるタイミングで切り替えると解約の手間が必要ないので楽に済みます。
※途中で切り替える場合は解約の手続きをする
方法としては、ネットで新しい保険会社の見積もりを出します。その際に、現在の保険会社の情報を入力する欄があるので、正確な情報を打ち込みましょう。
そうすることによって、条件を満たしていれば引継ぎをしながら保険会社を切り替える事が可能となります。
現在は、ネットで申し込むと極端に安くなりますからね。親が加入している保険会社は昔ながらの代理店型である事がほとんどかと思いますので、数万円以上安くなる事もあります。
実際、私は今年切り替えて、年間13,000円ほどになりました。これまでも、19,000円で安い方だと考えていたのですが、ダイレクト型は本当に安く済みます。
あと、驚いたのは、ネットでの入力のみで契約が完了したということ。署名捺印等、一切していません。本当に楽です。もちろん、保険証書も届きますし、ちゃんとした会社の保険ですよ。
ちなみに、満期日の数ヶ月前から契約及び引継ぎが可能となるので、見積もりだけでも出してみると参考になるかと思います。
車検証と、現在加入中の保険証書を用意して5分ほどの入力作業を進めてみて下さい。
引継ぎをして少しでもコストを安く!
車を所有すると保険料だけでなく、何かとお金を必要とする機会が増えますね。
そのため、少しでも負担を減らせるのはお財布に本当にありがたい話しです。
親の保険料は若干上がる事になりますが、子供が新規で加入するよりは遥かに少ない金額です。
車購入にあたって、親や家族と等級引継ぎを話し合ってみてはいかがでしょうか。
⇒実は5人乗りOK!?意外に知られていない軽自動車の乗車人数
【お得情報】
車検まで半年を切っている人はこちらを確認⇒車検代を最も安くする方法
車を売るor買い替える予定の人は必見!⇒車を最も安く買う方法(高く売る方法)
🚙40秒の簡単入力で愛車の査定額がその場で分かる!🚗
7年愛用したフィットで一括査定を利用したところ、下取りと比べて284,000円高値で売れました。
わずか40秒の簡単入力で、最大10社から一括査定が受けられるうえ、入力後、1秒で最高額が分かります。
もちろん実際に売るかは、査定額を見た後に判断可能です。