エンジンオイルの選び方や粘度と燃費の関係。格安や無料交換はダメ?

車のメンテナンスで真っ先に浮かぶのがオイル交換ではないでしょうか?
5,000〜10,000キロに1回、使う頻度によっては数ヶ月に1回のペースでオイル交換をする必要があります。
しかし、ほとんどの方がお店側が勧めるままにオイル交換をしているのが現状です。
もちろん、お店側が勧める商品で基本的に間違いはないのですが、価格だけでオイル交換のお店を選ぶとメーカー推奨粘度のオイルが使われていない可能性が高く燃費などに影響を与えてしまいます。車種によってオイルの種類が変わってきますのでエンジンオイルに関する基本的な知識は覚えておいて損はないでしょう。
今回の記事ではエンジンオイルの種類についてご紹介します。
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オイルの種類
エンジンオイルと一言で言っても何をベースに作られているかによって性質も変わってきます。
オイルの種類は大きく分けて3種類。それぞれの性質をご紹介します。
鉱物油
鉱物油は原油を蒸留し精製されたエンジンオイルで昔から使われてきた歴史あるエンジンオイルです。価格が安く手頃なエンジンオイルとして流通しています。
ただし、劣化が早く酸化もしやすい為、性能としてはあまりいい部類とはされていません。
全化学合成油
全化学合成油は鉱物油と同じく原油から精製されますが、精製過程が異なり不純物を極限まで取り除いています。
分子構造も安定しており、耐久性の優れた高性能のエンジンオイルとされています。
部分合成油
全化学合成油は高性能だけど価格が高い・・。鉱物油は安いけど性能が劣る・・。
そこで作られたのが部分合成油です。全化学合成油と鉱物油を混ぜあわせる事により適度な品質と適度な性能を実現しています。
少し、表記がややこしく『化学合成油』として販売されている事が多いようです。全化学合成油の『全』が抜けているだけですので、分かりにくい場合は成分を確認しましょう。
エンジンオイルの粘度
エンジンオイルは多くの商品が売られていますが一つ一つのオイルに特徴があります。その特徴の一つに『粘度の違い』があり、オイル交換をする上で基準となる最も大切な項目です。
粘度は『SAE粘度』と呼ばれる規格で表示されており、米国自動車技術者協会(SAESociety of Automotive Engineers)が定めた規格となります。
エンジンオイルのパッケージを確認すると『10w-40』といった表記が必ずされており、これらの数字やアルファベットが『SAE粘度』となっています。
画像:https://goin.jp/6643
数字の見方は、左側が寒い時のオイルの硬さで、右側が暑い時のオイルの硬さです。ちなみに『w』はウィンターの『w』となっています。ですので、アルファベットに関してはどのオイルも共通となります。
左・・低温時の粘度 数字が小さいほど低温時もやわらかい
右・・高温時の粘度 数字が大きいほど高温時の粘度が保てる
オイルは「硬いオイル」「やわらかいオイル」といった表現の仕方をされますが、一般的に左右の数字が大きいほど「硬いオイル」で小さい数字ほど「やわらかい(サラサラの)オイル」とされます。
車種により、適合する数字が決められていますが、スポーツカーは「硬いオイル」で、エコカーは「やわらかいオイル」とある程度決まっている部分もあります。
エコカーのオイルがやわらかい理由
最近の車は、各社で競うように低燃費化が進んでいますね。
そして、低燃費化が進むと共にオイルも『やわらかいオイル』が使われるようになってきました。
「なぜ、エコカーはやわらかいオイルを使うのだろうか?」
エコカーに買い換えるとこの疑問を持つ方も多いはずです。
理由は、
粘度の低いやわらかいオイルを使用することにより、フリクションロスの抵抗を減らし、燃費性能を高めています(ATがCVTに変わったのと同じ理屈)。
基本的に、オイルをやわらかくしても燃費に与える影響は1割も無いとされています。しかし、低燃費は車を売るのに重要な項目となるので1km/lでも燃費を伸ばす為、エコカーはやわらかいオイルが使われるのです。
無料や格安オイル交換はダメ?
エンジンオイルには様々な粘度がありますが、使えるエンジンオイルはメーカーが推奨しており基本的に決まっています。
『やわらかいオイルは燃費が向上する』とご紹介しましたが、あくまでもやわらかいオイルに適合したエンジン用でそれ以外には使えません。潤滑油としての役割を果たせないなど、あらゆる不具合に繋がり故障しかねませんのでエコカー用のやわらかいオイルは適合車種以外に使わないようにしましょう。
一方、『5w-30』という標準的な粘度のオイルは、あらゆるエンジンに使えるオイルとされています。価格も安く汎用性が高い為、『無料交換』や『格安オイル交換』ではこの粘度のオイルが使われている事が多くなっています。
例えば、0w-20のやわらかいオイルが理想とされるエコカーでもお店によっては少し硬めのオイルが使われるという事になります。
確かに、エンジンに悪影響をおよぼす事もなく問題なくは使えるでしょう。
しかし、あくまでメーカーが推奨する粘度がその車のエンジンに適合していますので、十分な燃費性能は発揮できないという事になります。その為、当サイトでは、メーカー推奨粘度のエンジンオイルをおすすめします。
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