車のタイミングベルト交換時期や費用。切れたらどうなる?
2018/09/03

『走行距離が10万キロを超えるとタイミングベルトを交換する必要がある』
という話を耳にした事があるかと思います。
しかし、タイミングベルトの交換は費用が高く後手後手にまわしてしまう人が多いのが現状です。
では、そのまま使い続けた場合、最悪どうなってしまうのでしょうか?
今回は、タイミングベルトについて、交換時期や費用、切れた場合の対処についてまとめます。
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タイミングベルトの役割
エンジンが作動中は、「点火」や「バルブの開閉」が適切なタイミングに機能しなくてはなりません。
これらのタイミングを一定にする役割を担っているのが『タイミングベルト』と呼ばれ、エンジンのクランクシャフトとカムシャフト(バルブの開閉機能)それぞれの機能にがっちり噛み合った形で設置され回転周期を常に一致させているのです。
タイミングベルトがなくては車は走りません。エンジンがないのとなんら変わらないでしょう。それぐらい重要な役割を担っています。
少し専門的な用語もありますが、車が走るうえで必ず必要となる重要な部品と捉えておきましょう。
タイミングチェーンは交換不要?
最近の車はタイミングベルトの代わりに『タイミングチェーン』が採用される事が多くなってきました。
タイミングチェーンは、鉄製でイメージとしては自転車のチェーンを太く強力にしたような見た目になっています。そして、タイミングベルトに比べ経年劣化がすすまないとされます。
その為、タイミングチェーンは従来のタイミングベルトと異なり基本的に交換不要とされます。
交換目安が数十万キロとも言われますが、多くの場合、交換目安の前に廃車となってしまうので実質交換不要とされるのです。
※使用状況によって交換は必要です。
一方、タイミングベルトは樹脂素材で作られておりエンジンの熱などにより経年劣化がすすみ交換が必要となります。
まずは、ご自身の車がどのタイプかを把握する必要があるという事です。
タイミングベルトの交換時期
タイミングベルトでよく言われる交換時期は10万キロとされます。
ただし、使用年数も強度に大きく影響を与えます。
過去、タイミングベルトが切れた事例にどんなケースがあったのかを整備工場に聞いたところ、8年以上使っている場合は、10万キロ以内でも切れるケースが一気に多くなるので注意しなくてはならないとの事。
総合的に考え、推奨される交換時期は、
- 10万キロ以上
- もしくは、8年以上経過
必ず交換した方がいい目安は、
- 10万キロ以上
- もしくは、10年以上経過
また、アクセルを踏み込んで高回転で運転する機会が多い場合や、車の利用頻度が少なすぎる場合もタイミングベルトの寿命が短くなる原因となるので注意しなくてはなりません。
車検で確認
基本的に、こちらで紹介できるのは交換の目安に過ぎません。
場合によってはもっと早い段階で交換が必要なケースもありますので、車検の際に「交換した方がいい」という事を伝えられたら交換目安にたっしていなくても交換をするようにしましょう。
特に、エンジンに負荷のかかる軽自動車やコンディションの悪い道で使っている車は交換時期が早まる事が多いようです。
タイミングベルトの交換費用
先程も触れましたが、タイミングベルトの交換費用は高額で、軽自動車でも4万円ほど、普通車は5万円ほどかかります。
「樹脂製のベルトが何でそんなに高いの??」
という疑問が浮かぶかもしれませんが、実は、ベルト自体の価格は5,000円程とけして高くありません。
高いのは交換にかかる工賃です。
タイミングベルトの交換はかなり大掛かりで時間もかかります。「工賃が高いなら自分で交換しよう」と、思うかもしれませんが、交換作業は複雑で失敗するとエンジンが壊れてしまう事もあるので控えた方がいいでしょう。
また、タイミングベルトの交換の際には、ウォーターポンプなど周辺の部品も一緒に交換する事が多く、それらの料金を入れると10万円を超える事も少なくありません。
タイミングベルトが切れると
「タイミングベルトの交換は重要」という事が言われますが、実際に切れたらどのような状況になるのでしょうか?
ほとんどのケースで、タイミングベルトが切れた瞬間、シリンダーヘッド周辺で部品が高速でぶつかり合ってしまい、止める手立てもなくどうする事もできません。
流れにのって走行している最中に切れてしまった場合は、タイミングベルトも高速で回転しているのでその分ぶつかり合うダメージも大きく、多くの場合、エンジンは修復不可能となるでしょう。つまり、エンジンの載せ替えが必要となるのです。
さらに、最悪のケースとしては、コンロッド等の部品がシリンダー壁を突き抜けてガソリン等が引火して車が燃えてしまう事もあります。
「ベルトが切れたら交換すればいいんでしょ?」という感覚の人も少なくないかと思いますが、タイミングベルトは他のベルト類と異なり、切れた瞬間に車に致命的なダメージを与えてしまいます。
その為、「10万キロで交換が必要」といった事が多く言われるのです。
稀に、低速回転で切れて、少しの部品交換で済むケースもありますがタイミングベルト交換費用に比べると大きな金額を必要とするでしょう。
また、いずれにしても、切れた地点で走行が不可能となるのでロードサービスを呼ぶ必要があります。
交換時期の目安を守る事で未然に防げる可能性が高まります。費用はかかるかもしれませんが、危険な思いをしないためにも、必ず交換するようにしましょう。
「タイミングベルトを交換するなら、いっその事、買い替えるべきか悩む」という意見もあるかと思いますので、その場合は、『いくらで売れるか』を買取査定で調べてみましょう。
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