【横断歩道以外の道路】歩行者は優先?違反?ケース別過失割合一覧

横断歩道を渡っている場合、歩行者が優先なのは当然の事ですが、横断歩道以外を渡っている場合にはどうなるのでしょうか?
今回は、横断歩道以外の歩行者のルールと、過失割合について確認してみましょう。
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横断歩道の歩行者の優先は道路交通法によって定められている
横断歩道で歩行者の優先を定めているのは、道路交通法38条。
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
引用:道路交通法
また、歩行者が横断歩道付近にいる場合も、横断歩道を渡る事を予想して減速をする必要があります。
違反した場合は、
- 違反点数2点
- 反則金7,000円
これらの罰則となります。
歩行者が横断歩道にいるのに停止せず走り去っていく車を多く見かけますが、それらは全て違反という事に。
「実際に捕まる事はあるのか?」
という疑問もあるかもしれませんが、私の周りでも捕まった人がいますし、警察に目撃された場合には逃れられないでしょう。
2016年、全国94ヶ所の調査では、1万台のうち757台しか停止しなかった。というデータが残っています。
実に9割以上の人が違反をしているという事に…。警察に目撃される確率はごく僅かかもしれませんが、安全のためにも止まりたいところです。
ちなみに、一時停止やスピード違反のように横断歩道でネズミ捕りをするという事はまずありません。
横断歩道にわざわざ人を立たせるわけにもいかないので、できないのが実情なのでしょう。
横断歩道のない場所は歩行者優先?場所により異なる
横断歩道のない場所は、交差点付近とそれ以外の場所に分けて考える必要があります。
横断歩道のない交差点付近
まず、横断歩道のない交差点では、
(横断歩道のない交差点における歩行者の優先)第三八条の二 車両等は、交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所において歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない。
道路交通法により、このようにルールが決められています。
横断歩道のない交差点は少なくありませんが、こういった場面で歩行者が道路を横断する場合、歩行者の妨げをしてはならないとされており、妨げた場合は違反行為となります。
ただし、こういった行為で実際に捕まる事があるかは微妙なところ…。どの程度が妨げになるのか基準が曖昧となりますし、横断歩道の歩行者優先に比べると違反としづらい部分があります。
条文を読んでも横断歩道がある場合と異なり『一時停止』や『優先』を定めているわけではありません。
露骨に歩行者を妨害する行為があった場合は別ですが、通常通りのマナーで運転していれば検挙される事もないでしょう。
私の場合、安全に通行できない狭い道路の場合には、停止して歩行者を先にいかせます。こういった必要に応じた対処だけでも十分です。
交差点以外の横断歩道のない道路
交差点以外で横断歩道がない場合は状況がやや異なります。
こちらに関しては、歩行者を優先する条文が一切ありません。
それどころか、
道路交通法第13条 歩行者は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によって道路を横断するとき又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従って道路を横断するときは、この限りではない。
このように歩行者の注意を促す条文があります。
『車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない』とされており、当たり前のことではありますが、道路を横断する場合は車に注意しながら通るようにということです。
何が何でも歩行者の方が強いというわけではないのです。
とはいっても、道路を横断している人がいる場合は強制的に停止しなくてはなりません。特に歩行速度の遅いお年寄りの場合は、直前でないタイミングで渡り始めても間に合わないという事情もありますね。
『車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない』とされている以上、歩行者がこれに反する行為をした場合は違反です。
しかし、その一方で、罰則に関しては定められていません。無理な横断を無くすためにも、多少の罰則があってもいいように感じるのですが…、無理な横断は自重してもらいたいところです。
万が一、事故が起きた場合の過失割合は?
※ここで紹介する過失割合はあくまでも基準です。事故によって状況は異なりますので、場合によっては当てはまりません。
横断歩道がある場合
信号のない横断歩道を渡っている歩行者と接触した場合の過失割合は圧倒的に車の方が不利になります。基本的には『車100:歩行者0』。
次に、車側の信号が赤で、歩行者が青だった場合も当然『車100:歩行者0』。
お互いに赤だった場合は『車80:歩行者20』。
横断歩道付近
横断歩道付近を渡った場合、『車75:歩行者25』とされるのが一般的です。
あくまでも車の方が不利ですが、横断歩道外を横断した歩行者側の責任もあるとされ、横断歩道がある類型に比べて歩行者側の責任も重くなっています。
信号機や横断歩道のない交差点
優先関係のない交差点の場合は『車85:歩行者15』。
片側が広い道路など優先関係がある交差点の場合は、
優先道路を歩行者が横断して事故が起きると『車80:歩行者20』
優先道路でない狭い道路を歩行者が横断して事故が起きると『車90:歩行者10』
交差点付近でもない横断歩道のない道路
道路交通法では歩行者に注意を促す条文がありましたが、事故を起こした場合は、たとえ突然の飛び出しであっても車側の過失の方が基本的に大きくなります。
具体的には、先ほどの基準に10%ほど車の過失が増えると考えて下さい。
事故のニュースで『小さい子供が道路に飛び出し、それを轢いてしまった車の運転手が逮捕される』というケースがありますが、こういった「保護者の責任では?」と思われる事例でも運転手の罪が問われる仕組みになっています。
道路交通法とは矛盾している感がありますが、あくまでも車を運転する人は常に注意を払う義務があるということです。
まとめ
以上のように、道路交通法では必ずしも歩行者を優先しているわけではありませんが、その一方で、あくまでも車を運転する側の責任は重いものとされています。
正直、飛び出されたら防ぎようがない場面もあるように感じるのですが、万が一、不運な事故を起こしてしまっても、誠意をもって対応する必要がありそうです。
そして、あまりにも理不尽な場合には弁護士に相談するようにしましょう。
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